「原子力発電所事故による牛乳・乳製品販売事業者への影響に関する質問主意書」と、内閣総理大臣からの答弁書

平成23年8月29日 高市早苗衆議院議員→内閣 質問主意書提出

平成23年 9月 6日 野田佳彦内閣総理大臣→衆議院議長 答弁書送付

高市早苗衆議院議員 質問前文
3月11日に発生した原子力発電所事故を契機として、東京電力管内では事業者への節電が義務付けられ、関西電力管内でも節電要請が実施されている。 製造業者のみならず冷蔵・冷凍が必要な食品の品質を保持しなければならない牛乳・乳製品販売事業者の業務への影響も深刻であり、再び電力需給逼迫が予想される冬場に向けて政府の対策が求められる。 また、食品摂取による内部被爆を懸念する消費者が増えたことから、牛乳・乳製品の製造販売事業者も風評被害に苦しんでおり、救済を求める声が上がっている。
従って、次の事項について質問する。
高市早苗衆議院議員 質問1-①
節電につき、大企業であれば節電可能な業務部門を中心に、対応することも可能だが、消費電力の殆どを冷蔵・冷凍食品の品質保持のための冷蔵庫や冷凍庫の運転に使用している中小零細規模の牛乳・乳製品販売事業者からは、取組みが困難であるとの声が上がっている。  節電の実施に伴う牛乳・乳製品販売事業者の業務への影響について、政府として調査は行ったか。
高市早苗衆議院議員 質問1-②
前門につき、調査を行ったとしたら、その結果は如何なるものであったか。
野田佳彦内閣総理大臣 答弁1-①~②
お尋ねの「牛乳・乳製品販売事業者」の意味するところが必ずしも明らかではないが、農林水産省において、 関係団体を通じて確認を行ったところ、牛乳小売業者のうち、電気使用制限措置(電気事業法(昭和39年法律第170号) 第27条の規定に基づく電気の使用制限の措置をいう。以下同じ)の対象となる電気事業法施行伶(昭和40年政令第206号) 第2条第1項に規定する500キロワット以上の受電能力の容量をもって一般電気事業者、特定電気事業者又は特定規模電気事業者 の供給する電気を使用する者に該当する者の存在は確認できなかった。
高市早苗衆議院議員 質問1-③
今後の節電に付き事業規模や業態に応じた細やかな目標設定など改善を行う予定はあるか。 予定がないとすれば、その理由は何か。
野田佳彦内閣総理大臣 答弁1-③
東京電力株式会社及び東北電力株式会社の供給区域において講じている電気使用制限措置について、本年9月5日から、東日本大震災等の被災地に所在する者への適用を除外した。 また、東京電力株式会社の供給区域において講じている電気使用制限措置について、同年9月22日までとしていた期間を同年9月9日までに短縮しており、 状況に応じて見直しを行ってきているところである。
高市早苗衆議院議員 質問2-①
原乳を合乳する段階で放射性物質の計測が実施されており、安全な牛乳のみが市場に流通していると考えているが、間違いないか。
野田佳彦内閣総理大臣 答弁2-①
乳の放射性物質に関する検査は、関係地方公共団体が「検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」 (平成23年4月4日原子力災害対策本部策定)に基づき検査計画を策定し、生乳を合乳する段階等で実施している。
これまで、生乳から暫定規制値(原子力安全委員会が策定した「原子力設置等の防災対策について」に掲載されている 「飲料物摂取制限に関する指標」中の値であって、当面食品中の放射性物質の規制値とされ、これを上回る放射性物質が検出された食品については、 「食品衛生法」(昭和22年法律第233号)第6条第2号に該当するものとして取り扱うこととされているものをいう。)を超過する放射性物質が検出された場合には、 当該生乳を原料とする牛乳の流通先の調査、販売の禁止等を措置するよう都道府県に対し要請してきているほか、 「原子力災害対策特別措置法」(平成11年法律第156号)第20条第3項の規定に基づく原子力災害対策本部長の指示により、 当該生乳が産出された地域における出荷を差し控えるよう関係知事に対し要請してきていることから、市場に流通している牛乳については安全性が確保されているものと考えている。
高市早苗衆議院議員 質問2-②
内部被爆を心配した消費者が牛乳の購入を止めるなどの風評被害が発生していると聞いているが、政府として実態調査は行ったか。
高市早苗衆議院議員 質問2-③
前問につき、調査を行ったとしたら、その結果は如何なるものであったか。
野田佳彦内閣総理大臣 答弁2-②~③
お尋ねの「実態調査」の意味するところが必ずしも明らかではないが、 東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故の発生に伴う牛乳及び乳製品に関する風評被害(以下単に「風評被害」という。) については農林水産省等の協力の下に、原子力損害賠償紛争審査会専門委員が調査を行い、風評被害の事例を報告している。
高市早苗衆議院議員 質問2-④
東京電力福島原子力発電所事故の発生以後に、学校給食における牛乳の飲用を止めた公立学校はあるか。
高市早苗衆議院議員 質問2-⑤
前問につき、あるとすれば、全国で何校か。
野田佳彦内閣総理大臣 答弁2-④~⑤
お尋ねについては、把握していない。
高市早苗衆議院議員 質問2-⑥
原子力発電所事故に起因する牛乳に関する風評被害を防止するために、どのような対策を実施しているのか。
高市早苗衆議院議員 質問2-⑦
前問につき、仮に対策を実施していないとすれば、今後は実施する予定があるのか。
野田佳彦内閣総理大臣 答弁2-⑥~⑦
生乳の放射性物質に関する検査を適切に実施するとともに、国民に対して、その実施方法、 結果等については正確な情報を迅速に提供し、風評被害の防止を図っているところである。

以上

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